動物研究会
ムササビとリスの観察を中心に、川の魚の調査など、さまざまな生き物の観察を行いながら、その新たな魅力を発見していくのが動物研究会です。活動は月に1~2回を基本に、ムササビは神奈川県相模原市の津久井湖城山公園、リスは鎌倉と藤沢市の森林公園で観察を行い、その生態を調べています。
また、夏休み期間中には、観察したい野生動物について部員から希望を集め、それに応じて合宿地を決定。過去には、カモシカやウミガメ、スナメリなどを観察し、対象動物について記録をまとめてきました。そして、よりたくさんの人に野生動物への興味をもってもらえるように、1年間の観察結果は、10月の大学祭で展示発表を行っています。
具体的な活動内容としては、ムササビは夜行性であることから、まず日中のうちに公園内に設置された巣箱をめぐって、その痕跡を確認。この調査結果をもとにルートを考え、日没後に本格的な調査・記録を行います。一方、リス観察は、観察ルートを決めて日中に調査を実施。
このとき見つかる個体のほとんどは二ホンリスではなく、クリハラリス(タイワンリス)という外来種であることから、行動観察だけでなく、外来種問題についても考えていきます。
こうした活動は、野生動物に対する理解を深めることはもちろんですが、観察を行う過程でいろいろな方との交流が生まれるため、実社会とのつながりを深められるのも大きな魅力です。
"研究会"という名称から「堅苦しい」イメージをもたれがちですが、大切なのは、動物や虫などに対する興味があること。部員のみなさんに入部のきっかけをうかがってみても、「せっかく麻布大学に入学したのだから、動物にかかわる部活に入りたい」というちょっとした動機から、動物研究会を選んだ方も少なくないそうです。
「ムササビって何だろう?」「野外で何か活動してみたい!」「ほ乳類以外も好きだけど...」といった思いが少しでもあれば、誰でもその活動を楽しめることはもちろん、観察したい生き物を提案したり、自分で観察活動を計画できたりと、自由に活動を展開できることも特長になっています。