水口 海希
神奈川県立元石川高等学校出身
高い周波数の音波をあてて、異常がないか調べます。はじめに超音波検査専用の人体模型で練習します。
虚血性心疾患の診断に使われます。
脳機能をリアルタイムで評価し、てんかん、睡眠障害などを診断します。
実習で使う生理検査機器を備えています。脳波計や心電計、超音波診断装置、眼底カメラなど、現場で駆使されている最新の測定・検査機器を用い、実践力を養います。こうした機器に私自身が直接触れるのはこれからです。そのため、今から期待と緊張とが入り交じっています。各種機器の取り扱いや記録の仕方、解析や診断について、実際の現場で役立つようしっかりと学んでいきます。
総合臨床検査学
臨床検査技術学科では、3年次から国家試験の対策科目となる「総合臨床検査学」を開講しています。E-learningを利用した試験対策や模擬試験、補講なども実施し、国家試験の直前まで全員合格に向けた対策を行っています。
3年次では「総合臨床検査学Ⅰ、Ⅱ」を履修。前期では基礎知識を復習し、後期では臨床実習を見据え、臨床データの読み方を国家試験問題と照らし合わせながら幅広く学びます。4年次の「総合臨床検査学Ⅲ、演習」では、応用力の向上をめざします。「読む、書く」という視覚中心の勉強にとどまらず、「聞く、話す」といったコミュニケーションも取り入れ、効率よく学びます。
臨床実習
希望する全国どこの病院でも臨床実習(臨地実習)を行うことが可能です。地元に戻り、就職を視野にいれた臨床実習を希望する学生も多いです。
2021年度実習病院(一部)
3年次後期の10週間、実際の現場で行われている生理機能検査(生体検査)や検体検査に参加し、実践的に学びます。原則として、本学科が作成したリストから希望する実習先を選びますが、実習を行える病院は全国各地に用意されています。現場で実際に経験することを通して広く深く学べそうだというワクワク感があり、参加をとても心待ちにしています。
私は小学生のころから、医療系の仕事に興味を持っていました。また、学校の授業で一番好きな科目は「生物」でした。以上の観点から浮上した職業が、「臨床検査技師」です。最初にこの職業について知ったきっかけは、通っていた塾の先生にありました。その先生は当時、塾講師としてアルバイトをしながら麻布大学で勉強なさっていました。臨床検査技師についてうかがう中で、自分が将来携わりたいと思っていたことと、その仕事内容がぴたりと重なりました。
さらに私の背中を押したのは、本学のオープンキャンパスです。キャンパス全体からは親しみやすい雰囲気が感じられました。また、動物が大好きだったこともあり、さまざまな動物を身近に感じられる環境に大変ひかれました。私が意図したのは人の医療に関する分野ですが、動物と触れ合うチャンスもあることが大きな魅力となり、麻布大学への入学を決めました。
私以外にも、「動物を身近に感じられるから」という理由で本学を志望した学生は多いです。自宅でペットを飼っているという学生や、進路の選択肢のひとつに動物系もあったという学生もたくさんいます。他にも、それぞれにさまざまなバックグラウンドがあり、最終的に臨床検査技師の道を選んだという学生もいます。多様性に富むメンバーと共にひとつの目標に向かい、互いに切磋琢磨できる充実した学習環境といえます。
入学してすぐに受けた授業「キャリア演習」が大変役立ちました。ここではまず、大学生活におけるさまざまな不安が
授業では臨床検査技師をめざす上で欠かせない生理学や血液学、微生物学、免疫学などにかかわる専門的な知識を身につけたほか、資格取得後の働き方など、臨床検査技師がどのような形で社会に携わっているのかを知ることができました。また、実習が多い点も本学科に所属する学生の成長を促しているといえます。自らの手を動かして学ぶことができるため、より理解が深まります。
研究室での活動も充実しています。2年次から研究室に所属するため担当の先生との関係性を早くから構築できることに加え、研究を通して時間を共に過ごす仲間との絆があります。日ごろの授業に関することも含め、さまざまなことを相談できるため、学びが一段と深まっています。
今後の目標は、第一に臨床検査技師の国家資格を取得することです。そして、自分の学んだことや身につけたことが生かせる場を吟味し、選び抜いた進路先では多くの人の役に立ちたいと思っています。そこでは大学で学んだことを基に得意分野をさらに伸ばしていき、ゆくゆくはその道のプロフェッショナルになりたいです。明確な道筋はまだ見えていませんが、人とかかわることが好きなので、患者さんとコミュニケーションを交わしつつ直接体からの情報を記録し、健康状態を調べる仕事に興味を持っています。具体的には、患者さんから採血する検体採取業務以外にも、超音波(エコー)検査や心電図(循環器系)検査、脳波検査といった生理機能検査に関心を寄せています。
大学は高校に比べて自由度が高く、いろいろなことにチャレンジできる場所です。特に麻布大学にはアットホームな雰囲気があり、先生と学生との距離が近いと感じます。学び続ける熱意と意志があれば先生方は気軽に手を差し伸べてくださいますので、意欲の度合いに応じて多くのことを吸収できると思います。選択科目やサークルによっては他学科の学生との交流も盛んですので、視野が広がると思います。
私自身の経験からいっても、人を大きく成長させるのは、さまざまな体験です。ですから、これから大学進学を予定されている方には、ぜひたくさんのことに挑戦いただきたいです。
人体模型(ファントム)
内臓が埋め込まれている人体模型(ファントム)で腹部超音波検査の練習ができます。
凍結切片作製装置(クリオスタット)
脂肪の染色などに用います。医療現場では、病理標本作製などに使用されています。
コーティング装置(イオンスパッタ)
金やプラチナなどの金属の膜を試料の表面に形成して観察しやすくします。