麻布大学

対談 STUDENT × OB Vol.003

main_txt003.png広がる臨床検査技師の役割

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大学病院で臨床検査技師として働きながら、麻布大学で非常勤講師も勤める
小野澤裕也さんと、大学院卒業後は臨床検査技師として働く成田心さん。
今後ますます活躍の場が増える臨床検査技師の仕事について語ってくれました。

麻布大学の魅力

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小野澤 私は麻布大学を卒業後、北里大学病院で臨床検査技師として経験を積みながら麻布大学大学院に通い、2011年に博士課程を修了しました。今は麻布大学で非常勤講師をしながら、検査技師も兼任していますが、私がいつも臨床検査の現場で使っているものと同じ機械がそろっているので、実習のときも非常に教えやすいですし、ほかを見ても、ここまで設備が充実している大学はなかなかありません。

成田 私が入学したときは、まだ古い学部棟でしたが、新しい学部棟になってから、設備がものすごく充実して、より学習環境、実習環境が整ったと感じています。

小野澤 麻布大学は2学部5学科と大規模な大学ではありませんが、だからこそ他学科の友人ができやすいし、そこがこの大学の良いところだと思います。動物と人間と環境は似ているようで違うけれど、全く離れているわけではない。獣医師になったり、環境や食品の道へ進んだりした学生時代の友人たちとは、今でも交流があり、仕事の話をすることも多いんです。中でも人間と動物の生理検査は同じ機械を使うことが増えているので、「どう使うの?」と獣医師の友人から質問をされることもありますよ。他にも食品業界で働いている友人とは、食中毒や微生物の話になったり、学生時代の仲間と仕事の話をするのは面白いものです。

成田 私もよくわかります。大学が比較的コンパクトな分、他学科との交流も多いし、先生も含めて、すごくアットホームな空気がありますね。小野澤先生が通っていたころの麻布大生と、今の学生に違いは感じますか?

小野澤 20年ほど経ちましたが、意外に今も昔も変わらないというのが私の感想です。違う学校の学生と接する機会も多いのですが、その中で感じる麻布らしさというのは変わらないと思っています。

成田 例えばどんなところですか?

小野澤 授業を受ける姿勢ですね。しっかり話を聞いて、身につけようという意志を麻布大生からは感じます。

研究室での学びが、社会でどう生きるか

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小野澤 中学3年生のころから臨床検査技師を目指し、麻布大学に入学しました。研究室はテーマが面白そうだった衛生学研究室を選びました。

成田 私は大学院に進学して、結果的に7年間研究を続けましたが、麻布大学に入って研究室を決めるときは、「研究とは何か」も実はよく理解していませんでした。漠然と就職に必要だろうと考えて、生理学研究室に入ったんです。そのようなスタートだったので、ここまで研究を続けることになるとは思ってもいませんでしたし、今考えてみても不思議に思うことがあります。

小野澤 それでも研究を7年も続けられたということは、やはり研究が好きなんでしょうね。何か一つのことにテーマを決めて研究をするということは、大学時代でなければなかなかできない素晴らしい体験です。臨床検査技師になるためには、専門学校や短大卒でもいいわけですが、その中で大学に進学し、研究室に所属して自分で決めたテーマについて研究をするということは、とても有意義なことで、社会に出てからも大いに役に立ちます。知識を得るだけでなく、まるで部活のように仲間と過ごす時間は、かけがえのないものだと思いますね。

国家試験対策の手厚いサポート

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小野澤 大学3年で実習を終えたあと、大学4年の1年間はひたすら研究と臨床検査技師の国家試験のために、勉強に打ち込んだ記憶があります。私が学生のころも、臨床検査技師の過去の国家試験問題をまとめて教えてくれる授業があったり、いろいろサポートはあったけれど、今はどうですか?

成田 よく出るポイントを研究室ごとにまとめて1冊の問題集を作ってくれるなど、今はよりサポートが手厚くなっています。私のときにはありませんでしたが、ここ数年は決起集会が行われたりして、より皆で合格しようという良い雰囲気が生まれているようです。

小野澤 国家試験の難易度は年々上がっていますが、それだけ臨床心理技師が現場で求められるものが多くなっているということだと思います。日本の臨床検査技師は世界一できる検査の数が多いといわれていて、だからこそ求められるもののレベルや質も高くなっています。

今求められる「チーム医療」とは

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成田 臨床検査技師の資格は保有していても、まだ現場で働いた経験がないので、「チーム医療」という言葉の意味は理解していますが、実際はどういうものかイメージできていません。

小野澤 年々、臨床検査技師ができる検査の種類や手技は増えています。これまでは検査室の中で結果を出すことが主な仕事でしたが、チーム医療の中では、ただ検査をするだけではなく、医師や看護師、栄養士などと連携して、たくさんの人とかかわりをもちながら、検査結果をどう診療に生かすかを一緒に考え、患者さんのための最善の方法を探ります。検査以外にも、結果をふまえて患者さんと面談をしたり、細菌検査の知識をもとに院内の感染管理をしたりと、病院内のさまざまな「チーム医療」のシーンで、臨床検査技師の活躍の場は、どんどん広がっています。

これからの臨床検査技師に求められるもの

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小野澤 臨床検査技師の役割や重要性は、今後増すばかりです。これから臨床検査技師をめざす人たちは、大変な道を選択することになります。でも、そういう大変な道を選ぶからこそ、得られるものが本当にたくさんあります。その中でも、自分の手で患者さんを救えるというのは、我々の仕事の一番の魅力です。臨床検査技師というやりがいのある職業に就くための学ぶ場として、麻布大学は設備が素晴らしく、経験豊富な先生も非常に多いので、すごく良いと思います。

成田 私はこれから臨床検査技師としての一歩を踏み出しますが、「ただ検査をするだけの人」にはなりたくないと思っています。まずは臨床の現場で経験を積んで検査技術を確実に習得し、その中で患者さんの健康のための研究も続けていけたらと思っています。

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